若年層に強い太陽光の話

米国は世界からの信頼を回復する必要がある」と述べる。 デュークエネルギーは「国の規制方針がはっきりしないことが原因となって、投資判断が困難になっている。

将来的に規制が導入されることが確実なのであれば、早期に導入されることを望む」と主張している。 電力会社では石炭火力が大きな比重を占めるが、将来、厳しい排出規制が課されたり、環境税が課されるならコストに及ぼす影響は計り知れない。
石炭火力を増設してよいのか、長期的な投資の判断ができないという声は正直な電力業界の思いであろう。 需要増大への対応や旧来設備の環境対策で、向こう15年間、米国の電力業界は莫大な設備投資負担にさらされるのである。
興味深いのは、このパートナーシップへの参加企業が確実に増えていることだ。 当初、企業側は10社で始まったのが、5月8日には12社が、7月18日までにはさらに2社が、9月6日までにはさらに4社が加わって27社(当初メンバーのRは脱退)となっている。
追加で参加した企業には、F、G、Cの自動車メーカー・ビッグ3が顔を揃える。 JやXといった社会への感度の高い企業はもちろん、P、S、Sなどの名前も見える。
米国気候アクションパートナーシップの主張は、連邦政府ベースのキャップ・アンド・トレード制度の早期導入である。 具体的には、短期的には「今後5年間においては、現状水準の100〜105%を維持」「今後10年間においては、現状水準の90〜100%に向けて削減」「今後15年間においては、現状水準の70〜90%に向けて削減」を提案し、長期的には「2050年までに現状水準の60〜80%を削減」を提案している。
参加者の思惑は多様だ。 温暖化対策は、原子力発電やエタノールの普及といった「経済的チャンス」をもたらすことに目を付けたところもある。
また、電力会社が排出規制を受け入れる姿勢を表明したり、自動車メーカー、ビッグ3が連邦政府ベースのキャップ・アンド・トレード制度の早期導入を支持するのは、各州レベルでのさまざまな排出規制の乱立に、企業の「むしろ、穏健で受け入れ可能な総量排出規制を全国一律に導入してもらうことのほうが得策だ」という判断が働いているといわれる。 2008年の大統領選挙で、民主党に大統領が移り、より厳しい内容の温暖化対策法が成立するよりは、B政権のもとで産業界が受け入れ可能な内容を義務化したほうがまだ都合がよい、という意見もあるという。

カリフォルニア州が2002年に、2009年以降に製造される自動車を対象に、メーカーに大幅な温室効果ガス削減を義務付けたのに対抗し、メーカー側(全米自動車工業会、国際自動車工業会)は連邦政府の規制と相いれないとしてこの法案取消しを求めて連邦地裁に州を訴えて、現在も係争中である。 一方で、州が連邦政府を訴えたのが、マサチューセッツ州など12州の動きだ。
2003年に米国環境保護庁を提訴したが、2005年8月、Wの連邦高裁は審理要請を却下。 2006年3月、最高裁に上訴していた。
最高裁における争点は、CO2等の温室効果ガスは大気汚染物質であるか否か、米国環境保護庁は自動車等による温室効果ガスの排出を規制する権限があるか否か、の2点であった。 原告側の主張は、米国環境保護庁は連邦法により、温室効果ガス規制を行う義務があると主張。
米国環境保護庁は、温室効果ガス規制を行わない理由として「米国の自動車からの温室効果ガス排出量とその影響は微々たるものである」「米国が単独に排出量の規制を行うことは、地球温暖化にかかる世界全体のコンセンサス構築を阻害する」と説明していた。 2007年4月に下された判決は、「CO2等の温室効果ガスは大気汚染物質である」「大気浄化法は、温室効果ガスの排出量を規制する権限を米国環境保護庁に与えている」「米国環境保護庁が規制を実施しない場合、大気浄化法に基づいた根拠が必要であり、米国環境保護庁の主張は不十分」という内容だった。
この判決は米国環境保護庁に対して、温室効果ガス削減のための規制づくりを命じるものとはなっていない。 しかし、マサチューセッツ州で海面上昇が観測される等、温暖化による差し迫った危機が見られるとの認識も示した。
温室効果ガスが地球温暖化とは関係がないと証明できないかぎり、さらなる行動が必要であるとして、米国環境保護庁に対策も促した。 米国世論は、この判決を「B政権による温室効果ガスの規制拒否は、盗意的であり、法律に根差した理由に基づいていないとの判断が下された」と解している。
さらに、企業には、この判決が大きな衝撃となったといわれている。 それは、「CO2等の温室効果ガスは大気汚染物質である」とされたことが、将来の莫大な損害賠償補償を企業に連想させたからである。
1970年代以降、企業は、アスベスト訴訟に関連する和解金支払や弁護士費用として、推定540億ドル(約6兆4800億円)を支払ってきた。 また喫煙に絡む健康問題から発生した訴訟により、たばこメーカーは今後25年間に5160億ドル(約61兆9200億円)を州政府に対して支払わなければならない。

アーノルド・ポーター法律事務所のパートナー、M氏は2007年4月16日付の「ビジネスウイーク」誌で「本判決を受け、(排出量をめぐり)個別企業を訴える訴訟がまるで山火事のように広がる可能性がある」と述べている。 この1年ほどの米国におけるさまざまな政策動向は、最終的には、連邦レベルにおける総量規制導入へ向かっているように見える。
それが、B政権下で実現するのか、次期政権下になるのかは予測が難しいが、米国内におけるキャップ・アンド・トレード制度を確実視する意見は、徐々に増えてきている。 北東部10州の「地域温室効果ガスイニシアチブ」や西部各州による「西部地域気候アクションイニシアチブ」は、EUの排出権取引制度との連結を検討しており、連邦レベルにおける総量規制導入は、米国とEUの統一排出権取引制度の構築へとつながる可能性もある。
われわれはこうしたシナリオも頭のどこかに置いておかなければならない。 ヨ−ロッパと米国で排出権取引制度が普及するということは、京都議定書では国家レベルで義務化が決まった総量主義の削減が、企業レベルでも一般化することを意味する。
ヨーロッパや米国で、これが既成事実となってしまえば、ポスト京都議定書の議論においても、「先進国の温室効果ガス排出量について、法的拘束力のある数値目標を各国ごとに設定する」という方向性への抵抗感はいま以上に薄れてくるだろう。 温室効果ガスの経済活動当たりの原単位での削減を目指すのと、総量での削減を目指すのとでは、実際の優先されるべきアクションは相当異なる。
原単位での削減を考える場合、厳密な意味でのコスト評価を必ずしも行わなくてもよい。 削減対策にコストがかかっても、それをまかなうだけの売上げの増大があれば企業は壁には直面しない。
しかし、排出総量の削減がまず定められるとすれば、売上げが増大すればするほど厳しい削減策を考えなければならなくなる。

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